VOICE

沖田ギターユーザー様の声

太田和秀氏

中学生の頃、世間はフォークブームで、私もブームの波に乗ってギターを弾き始めました。少しギターから離れた時期もありましたが、社会人になって子育てが落ちついたあたりから、ギター熱が復活。以前から欲しかった海外メーカー製のギターを買いあさり、家の中はギターだらけになりました。沖田ギター工房さんにはギターの修理でお世話になっていたのですが、ある時、弾きこまれた沖田オリジナルギターを試奏させていただく機会があり、その奥深いサウンドに心を奪われ、瞬時に1本お願いしようと決めたのでした。 私自身、カスタムギターのオーダーは初めての事でしたが、材料の選定から完成までの間、要所々々で工房にお邪魔して製作工程を見学させていただいたのは貴重な体験でありました。
最初、沖田会長は頑固な方で話しにくい方か?と思っていましたが、実は温厚かつ気さくな方で、都度、難しいリクエストも気軽にお願いし、応じていただきました。沖田会長が採算を気にせず、ゆったりとした環境下で手工で製作されているところを拝見すると、年間の製作本数が少ない理由が伺えます。そして完成したオリジナルギターは、思っていた以上の出来映え!
ギターってこんなに素晴らしい楽器だったの?と思うくらいの衝撃が走りました。小さな音から大きな音までの出力ダイナミックレンジが広く、低音は「ここぞ」という時にパワフルに鳴ってくれます。細かいところは語ってもらえていませんが、沖田会長が過去に百戦錬磨でギター修理を行っていた時のノウハウの数々が、オリジナルギターに注がれているのかもしれません。この部分は若手のルシアーさんの引き出しに入っていない部分で、追従ができない領域なのではないでしょうか。
まだ新しいギターですが、伸びしろありそうなので、ガンガン弾いてもっと成長してもらいます!(まずは泉谷弾きからか?笑)

深田 康之氏

フィンガースタイルによるソロギターを日頃から楽しんでおります。ソロギターを日々練習するにあたり悩みがありました。 自分のイメージではこう弾けばこの性質の音が出るであろうと思っていても、実際にギターのサウンドホールの音は違うものになる事が多かったのです。ここでいう音の性質というものは、所謂ギターの使用材の種類などによる音色の話ではありません。ダイナミクスに加え、音の乾湿さや立ち上がり、減衰といったものになります。 今や展示会へ顔を出せば、これでもかと多彩なメーカーや製作家による自信作が試奏でき、そのどれもが美しい音色を奏でてくれます。しかしながら、上記に挙げたイメージと出音とのギャップを埋めてくれるアコースティックギターは中々見つかりませんでした。そんな時に沖田氏作製のギターを知り、何本かをまとめて試奏する機会に恵まれました。それぞれ個体ごとに音のキャラクターに違いはあったものの、自分の抱えてきたギャップを感じさせないギター達がそこにはありました。 これは物凄い感動でした。このギターでは思ったように音が出てくるのです。勿論、ただ弾いただけでも良い音なのですが、意図を持たせようと弾いた時には更に驚くべきポテンシャルを発揮する楽器となっているのです。雄大さと繊細さの相反するダイナミクスの表現や和音でさえ一音かのように感じる絶妙な鳴り方、こうした音が自分の演奏から聴こえてくる事実に酔いしれてしまいます。 もっとも、美しい音を奏でる楽器というだけであれば、他にも選択肢はあるかもしれませんが、それは誰がどんなときに弾いても変わらずその美しい音を奏でる楽器であるかもしれません。しかし、沖田ギターは弾き手に自分の音というものを与えてくれます。スペック的な面でどの木材、どのボディシェイプが良い等といった事がこの背景にはあるのかもしれませんが、沖田ギターはこうした理屈や文章では語れない魅力に満ち溢れています。 手に入れた時にはきっと「音の表情の多さ、懐の深さを探ってみたくなる」そんなギターであると思います。

高泉 コウ氏

北海道でアコースティックギター音楽をメインとした楽曲を作曲し、演奏活動しています。音楽をライフワークとし、一生かけて共に歩んでいきたいと決意を固めた頃から、自分の音楽にイマジネーションを与え、それを具現化できるまる魔法の杖のような楽器を探していました。 ある日、友人から素晴らしい楽器があると評判を聞き、ついに沖田さんの作品を手にする機会に恵まれました。幸運にも確か45本同時に試奏できたように思います。 その中の1本を手にした時、これだっ!と価格を確認せずに、心がそのギターを求めていることを感じました。どのあたりに惹かれたのかを説明することは難しいのですが、あえて挙げるとすれば、自分の音楽キーワードである北海道の雄大な自然を色濃くイメージできたことでした。それは、ギタートップ板の充分な厚さからくる裸足で大地に立ったかのような抱擁感であったり、鳥の囀りに似た美しい音色、ギター内部に渦巻くエネルギーからインスピレーションを得ました。改めてギターは自然が育んだ素材でできていると感じました。 沖田ギターを手にとった感動とエネルギーは一生忘れることはないでしょう。同時にこれから共に音楽を奏で、たくさんの方にこの音色を届けられるかと思うとワクワクが止まりません。 もし、感性に響くギターをお探しであれば、是非一度、沖田さんの作品を手にしてみてはどうでしょうか。きっと新たな景色が広がり、あなたの音楽が一層豊かになる期待感をこの沖田正和の作品から感じられるに違いありません。